周りができること<職場編>
この記事は周りにうつ病の方がいる方向けに書いています。職場の同僚、後輩、部下に突然「実はうつ病なんです」と言われたら、なにをすればいいのか悩むと思います。
仕事量を減らす?休職?なにが最善なのかはその方の症状次第ですが、ここでは私が実際に周りがしてくれてよかったな、周りが知ってくれていたら嬉しかったなと思うことをもとに書いていきたいです。
「実はうつ病なんだ」周りができること:
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目次:
!少しじっくり読む !
*この記事は個人談をもとに書いています。専門家ではないので、その点ご了承いただけると幸いです。
うつ病→休職ではない
うつ病になったらまずは休職、とよく聞きます。
私自身も、うつ病は休息が必要なので、休職することは大事だと思います。ただそれも状況によって変わる、ということを知ってもらいたいです。
例えば、一人暮らしの方が休職をすると、その間の収入がなくなります。
仕事にいつ戻れるかわからない、自分の穴埋めを誰かがしているわけだから、迷惑をかけている、そして会社にとって本当に自分は必要な存在なのか、など不安が強くなります。
うつ病になると、自分から誰かに会おうとしないので孤独感も増し、余計にうつ病が悪化するのです。
うつの方の働き方について悩んでいる場合は下の記事で詳しく説明しています。
仕事は続けたほうがいいのか、について書いています。ぜひ読んでみてください:
周りができること
この記事ではうつ病のスタッフが一緒に働いていたら、どうするのがいいのかお伝えしたいです。
全体的な助け方については下記の記事を読んでみてください。
事前にこの記事を読むと、どう助ければいいのか分かりやすいかと思います:
ミスをしても怒らない
うつ病になるとケアレスミスが多発し、物忘れも激しくなるので書類作成などではミスがたくさん出ますし、大事な予定を忘れていた、ということもあります。
もし相手がそういったミスで謝ってこなかったのなら、それは自分を責めるのにいっぱいで謝る余裕がなかったからかもしれません。
自分でもなぜこんなことでミスをするのだろうか、と落ち込んでいます。本人でも分かっているので、注意をするよりも次どうしたらいいのかを話し合った方がお互いのためにもいいと思います。
できること!
・ミスや物忘れをカバーする方法を一緒に見つける。
・ミスのない書類や予定のリマインドなどしてくれたら、感謝を伝える
(褒めるのはNGです。こんなことで褒められるなんて、と落ち込みます。)
・ケアレスミスが出やすいお仕事は、うつ病が和らぐまで他の方が担当する
(うつ病をケアしての行動だと伝えてあげてください。)
・心から許す
無理させない
先ほど言ったようにうつ病の人は休息が大事ですが、ただ休むだけではなく、リラックスできる環境を作ることも大事です。
例えば、仕事の責任の重さや、日々こなしている仕事量の多さ、人と会う頻度、なども気持ちに左右してきます。
とはいえ、人手不足なら調整するのも難しいと思いますので、うつ病の方が「いてくれるだけで感謝してくれる」と思えるといいかもしれません。
うつ病の人は周りに迷惑をかけることを気にするので、自分ができる以上のことを周りに言わずに頑張ります。
うつ病になると判断力や思考力が鈍くなるので、もし他の方と同じ量をこなしているなら相当無理をしています。
なので無理をしている、という部分をくみ取ってあげられるとうつ病の方も喜ぶはずです。
できること!
・仕事量を減らす
・責任の重い仕事を減らす
(うつ病が良くなるまでの、一時的なものだと伝えてあげてください。)
・残業を減らす
・自分を責めていたら「いてくれるだけで嬉しい/ 助かっている」と伝えてください
・相談できる機会を作って、悩みがないか聞く
(無理しないでね!と言われてもおそらく無理をします。)
・10分休憩などを仕事の間で取り入れる
話を聞く
「うつ病の人が周りにいる人へ伝えたい」でも話しましたが、うつ病の人は話を聞いてもらいたくて仕方がありません。
おそらく他の人の話を聞く余裕もないぐらいせっぱ詰まっていますので、話を聞いてあげてください。
ただ聞くときに注意することがあります。一つは記事でもお話しした「励まさないで、共感する」ということ。もう一つは間に受けないことです。
うつ病になると、物事を正常に見ることが難しくなります。誰も責めていないのに周りが自分を責めているような気持ちになったり、言われてもいないことを言われていると考えます。
それを聞いて「あの人こんなこと言ったんだ」と思うかもしれませんが、実際はそんなオーバーに言っていなかったり、勘違いだったりすることも多いです。
うつ病の方が言うことで自分が左右されないようにすることで、自分を守りつつその方を守ってください。
できること!
・話を聞いてあげる。
・共感する。「そうなんだ」と話を聞く。
・相手の言うことを否定するのではなく、他の考え方もあることを伝える
「優遇しすぎ?」目に見えないだけで苦しんでいる
うつ病は目に見えない上に、本人も無理して合わせているので「サボっている」ように見えることがあります。
周りも「うつ病だって聞いたけど、全然普通だ」って思うかもしれませんが、そんなことはありません。きっと普通に接する裏で、感情を抑えるのでいっぱいです。
私も、友人に正社員だろうとバイトだろうと、人間関係で苦しくなるから辞めたくなる、と伝えたことがあります。
その友人は「私だったらお金のことが気になるから、嫌なことがあってもそのまま続けるなあ」と言いました。
私も彼女だったら、仕事のことばかり愚痴って、嫌になったら放棄して、なんなんだ、ときっと思います。
けど、私はお金のことを気にしていないわけではなく、死にたくなるぐらい耐えられないからやめるのです。
もしかしたら同僚や部下の話を聞いて「そんなことぐらいで」って思うかもしれません。けどうつ病の方は周りなら1に感じるものが50ぐらいに感じることが多くあります。
問題なく見えても、ただの愚痴に見えても、そのうつ病の方の中では大きなことかもしれないです。
うつ病のせいにして甘えるときもたしかにありますが、いつもそうではないことも知ってほしいです。
まとめ
うつ病は人によって症状や重さが違うし、なったことがないと分からないことが多くあります。もしあのとき、誰かが私の異常に気づいてくれていたら、暖かく接してくれたら、と思うことがあります。だから今うつ病の方が周りにいるなら、手厚く接してほしいです。