うつ病の人が周りにいる人へ伝えたい
この記事は、うつ病の方が周りにいて助けたい、と思っている人向けに書いています。
うつ病って助けるのが大変な病気です。
うつ病になった人にしか分からない感覚があり、それを理解できないとどう助ければいいのか分からない人が多いのではないかな、と私の周りの方を見て思うことがたくさんありました。
また、私自身周りに伝えたかったなって思うこともたくさんあるので、もし助けたいのに助け方が分からない人が今いたらこの記事を読んでもらいたいです。
目次:
!まあまあじっくり読む!
*この記事は個人談をもとに書いています。専門家ではないので、その点ご了承いただけると幸いです。
受け入れてくれるだけで嬉しい
まず、うつ病の方は自分がうつ病だと伝えるのに勇気がいります。
心臓病や腎臓病のような体によって起こるものとは違い、うつは「精神的」なものだと周りが認識していることが多いからです。
精神病と聞いておかしい人だ、そんな人と一緒にいたくないって思われるかもしれない。
うつ病になってから周りにひどいことを言ったり、迷惑をかけたりしたかもしれない。でも伝えても「うつ病のせいにするな」思われるだろう。
自分がうつ病だ、と言って関係が崩れてしまったらとても辛いですし、理解されないことを覚悟していうのって勇気のある行動なのです。
だからもし今うつ病の方を助けたい、という思いでこの記事を開いたなら、それだけでそのうつ病の方は心底嬉しいと思います。
精神は精神だけど、少し違う
うつ病を精神病と言いましたが、私自身思っていたのと違うな、となってから感じました。
精神病って病棟に入って、クレイジーな人たちがたくさんいて、周りが不安になるような行動や言葉を取る人たち、というイメージが私の中でありました。
(私の完全な偏見です。)
けど実際に私がうつ病になってみると、なにも本人たちがクレイジーではなく、病気によってクレイジーにさせられていると感じました。
精神的に落ち込むように、体力的に風邪や熱として出る、
生まれつき心が弱い人がいるように、生まれつき体が弱い人もいる。
糖尿病や癌もステージが早ければ治りやすい。
あなたの心が弱いからうつ病になるんだ、という人もいますが、
体が生まれつき弱い人に、体が弱いから鍛えて治せ、というのはあまり聞かないですよね。
精神病はたしかに精神によってなるものですが、それほど遠い存在でもないと思うのです。
もっと詳しく知るには、私の書いたうつ病指標シリーズを読んでみてください。軽い症状からどういう風に重くなっていくのか書かれているので、より分かりやすいと思います。
うつ病になるとどんな症状が出るのか、どうなるのかについて書いています:
なぜ精神病は煙たがられる?
これは個人的な感覚ですが、体に問題がある、と聞くと助けようとすることは多くても、道端でドスドス行ったり来たりする人や、一人で話すような人は関わらないよう人は避けがちな気がします。
それは精神病は自分に危害を加える可能性があると感じるからではないかと感じています。
例えば、道でドシドシと行ったり来たりする人を見て、次はどんな行動をするのか分からないと不安ですよね。
うつ病も同じで、なぜうつ病になったのか分からないし、そうさせる性格や環境があったのかなどと思うと、その人自身に問題があるように感じる人もいます。
それで関わらないようにする人もいるのではないでしょうか。
これは色んなところで聞きますが、人間は安定が好きです。
いつもと同じものが出ると安心しますし、いつも同じ結果が出るから自信が出ます。
だから自分にとって不確かなものや悪くするものは、なるべく避ける生き物ですし、うつ病のカミングアウトを聞いて、引いてしまっても仕方のないことだと思います。
ただうつ病の人は心底迷惑をかけたいと思っていないことは覚えていてほしいです。
TIPS☑️ 性格が悪いのに、少しいいことしたら喜ばれるのと(0から+)同じ原理だと思います(性格の悪さが一定している)。
大事なのは助けたい、という思い
それよりも大事なのはその人を助けたい、という思いやどんなことをされてもそばにいる、という思いです。
実際に危害を加えるのか、というと、うつ病に関してはまあまあある、と私は思っています。
詳しくはまた、うつ病指標シリーズを読んでほしいですが、うつ病になると自分の意思とは違って、人が怖くなったり、避けたくなったりします。
それによってイライラすることをたくさん言うかもしれませんし、なんでそんなこというのって悲しくなるかもしれません。
それでもその人があなたにとって大切な人なら離さないでください。全部分からなくていいので、よき理解者になってあげてください。話しを聞いてあげてください。
うつ病である間はどんな親切も受け取ってもらえないかもしれないし、分かってもらえないかもしれないし、優しさが足りない!なんて言われるもしれません。
どれぐらいその状態が続くかもわかりません。けど決してあなたのことが嫌いになったわけではありません。
あなたのことをどうでもいい、とそのときは思っているかもしれませんが、それはあなたではなく人間全体に思っていることですし、心底あなたの助けを必要としています。
だから、どんなことがあっても、必要なときはそばにいてあげてください。
無理はしないで
ネットなどでうつ病の人と一緒にいても、影響はない、という意見がありますが、私は半信半疑です。
うつ病がひどいと一日中愚痴りたくなるときがあります。なにを言われても否定するし、自分の意見が全て正しいかのように感じます。
相手に興味を持てないし、自分のせいでなにか起きてもどうでもいいと感じます。
仕事などもやる気が出ないし、ケアレスミスが連発して申し訳ないと思っても、うまく直すことができません。
そんな人と一日中いてうつ病だから仕方ない、と片付けるのは苦しくなると思うのです。
だからうつ病になったからと言って、話しかける頻度を増やし、なにを言われてもニコニコする必要はありません。
かといって、なんでできないんだ、なんでこんなことを言うんだ、と注意するとうつ病は悪化します。
そんなときは一旦そ離れてください。
自分の話ばかりされて辛いなって思ったら、話す頻度を減らしてください。もしあなたとの絆が本物ならきっとうつ病の方も理解します。
きっと本当に仲がいいなら、うつ病の方はむしろ自分のせいで苦しむ姿を見たくないと思います。だから無理しない範囲でうつ病の方を理解してあげてください。
なにをすればいい?
では具体的にどうすればいいのか、というと共感するといいです。うつ病の人は話を聞いてもらいたくて仕方がありません。
通常ならその場でイライラしたことや思ったことを伝えたり、感情を豊かに表現したりできますが、うつ病の方はそういった感情のうっぷんが溜まっています。
うつの方は自分でもなににイライラしているか分からないから、辛くて話したくて仕方がないのです。
だからなにかで悩んでいたり、愚痴を言っていたら、静かに聞いてあげてください。
ただ全てに同意する必要はありません。さすがにそれは違うんじゃないか、と思ったら
「そうなんだ...私は今の話を聞いてこういう風に感じたよ。」
と相手の意見を一旦受け止めてから、自分の感じたことを伝えてください。
うつ病の方は否定されると自分の人格全体を否定されたような気持ちになるからです。
また励まさないでください。なんとかなるよ、大丈夫、と言われても、そうならないケースがあることも知っているからです。
頑張れ、と言うのもうつ病は自分ができること以上のことをしてなる病気だと思うので、頑張りが足りないと言われているようで辛くなります。
励まさないで、共感する。この2点を抑えれば、うつ病の方はゆっくりと回復していきます。
最後に、もしこれを今読んでいるなら、きっとうつ病の方にとってあなたは大切な存在、もしくは大切な存在になるのだと思います。
ぜひそばで優しくサポートしてあげてくださいね。
具体的な解決策は、下記の記事を参考にしてください:
<職場編>
<恋愛編>
<友人編>
<家族編>
まとめ
うつ病になった、と聞いたらどんな対応がいいのか困る方も多いと思います。経験したことのない病気を知ることってとても難しいですし、分からなくて当たり前だと思うんです。うつ病の人が言う言葉に耳を傾けすぎず、サポートをすると、きっとその方も嬉しいと思います。