うつ病の恋人が考えていること
*今日はいつもと違う内容です。
今日は当時私が思っていたことをベースにうつ病の恋人が恐らく思うことや、それに対する接し方や対策を書いていきたいです。
私自身うつ病である間にお付き合いをしていましたが自分がうつ病だと気づかず、ただ人を信じることが難しいと彼に伝えていました。
そんな私でも支えてくれた彼ですが、もし私がうつ病に気づき、彼にうつ病を理解してもらえていたら長く付き合えていたのではないかと感じる部分もあります。
うつ病の恋人を持つ人に読んでもらいたい記事を書きました。
うつ病を持っている人はこれを恋人に読ませることで、自分のことをより理解してもらえたらと思います。
また大前提ですが、これは私のお話です。
うつ病といっても症状の出方や感じ方は人によって違うので、参考程度に聞いてもらえたら嬉しいです。
*この記事は個人談をもとに書いています。専門家ではないので、その点ご了承いただけると幸いです。
*今記事は長いです。時間をかけてお読みください。
目次:
私について
ご存知の人もいるかと思いますが、うつ病を発症したのは恐らく大学生の留学時代、いわゆる留学うつだと思います。
私のうつ病に関して話しています:
「思います」と言うのも、うつ病だと診断を受けたのは社会人3年目のときだからです。
留学時代はベッドから起き上がることができず、人と出かけることも減ったのですが、しばらく精神を病んでいるだけだと思っていました。
そこから社会人になり、うつ病は重くなり仕事を辞めています。
彼氏はうつ病になってから出会った人です。
会った当初の私は円滑なコミュニケーションが取れず、楽しい、嬉しいといった感情も起きない状態でした。
つき合っている間も死にたいと思ったことはありましたが、彼氏には伝えていなかったです。
ただ彼といることで私は人をまた信頼できるようになり、数年ぶりに心から嬉しいと思えるまで回復しました。
彼がいてくれたおかげで、私のうつ病が良くなったと今でも思います。
一方で私のうつ病のせいで、彼が疲れて別れた部分もあると思っています。
当時私が心の中で思っていたことを相手が理解できていたら...。
この記事が多くの人の役に立ってくれたら嬉しいです。
うつ病恋人の思うこと・接し方
うつ病だった私は誰よりも人とのコミュニケーションが敏感でした。
それは恋人であっても同じで、ちょっとしたことで申し訳ないと感じたり、イライラしたり、自分ではコントロールできない感情にいらだつことも多かったです。
また基本的に人を信じることができなかったので、恋人である彼でさえも気を許せないときがありました。
ただ頭ではそうなっているだけで、心の中では大切に思っています。
恐らく今うつ病の恋人がいる人も、愛情を感じないことで悩んでいる人もいると思います。
変わらず愛情はあるのですが表現しづらいこと、優しくなりたいけど自分勝手になっていること、そういったうつ病の人の苦悩を少しでも理解できたら嬉しいです。
1. 好きな気持ちをうまく表せなくて申し訳ない
うつ病だと喜怒哀楽が出ない辛さよりも、申し訳ないと感じる辛さのほうが大きいです。
うつ病になってから私は自分を責めることが多くなりました。
そんな中そのままの自分を愛してくれる人がいるのは嬉しかったですし、自分を責めることも減りました。
ただつき合っているときは、コミュニケーションを取ることや笑顔を作ることなどに人より力を要します。
相手を思いやる余裕がなくなり、恋人に優しくされると嬉しいけどなにもできないことを辛く感じるのです。
そんな自分がさらに嫌になり、私の場合は愛情を感じられるようにと無理して行動しました。
もし行動に違和感をもったり、冷たくなったと感じたら、恐らく恋人は精神的エネルギーが低い状態なのだと思います。
恋人が申し訳ないと思っているかもしれない言動:
- 「ごめんね」となにに対してか分からないけど謝ってくる
- やりたいと言ったことは全て応えてくれる
- なんでも許してくれる
- なんでも率先する
- 幸せだと言うと、嬉しそうだけど顔が曇る
対策:
- 「一緒にいてくれるだけで幸せを感じている」ことを伝える
- やったことに対して感謝の気持ちを伝え、頑張りすぎていることを伝える
- 「今申し訳ないと思っている?」と直球で聞き、相手の気持ちを聞く
しないほうがいいこと:
- 放置する
相手の言動を気にせずつきあうことは大切ですが、放置するのはまた違います。
いちいち相手の言動を間に受けていたら付き合う側も疲れるので、基本的には今まで通りで、気になる点は優しく止めましょう。
2. 自分のせいで不幸になるのが申し訳ない
うつ病の人と一緒にいると、恋人も精神的に疲れてくることがあり、その姿を見て付き合うことを後悔することもあります。
ただ後悔といっても、恋人を思いやっての気持ちです。
自分のせいで大好きな人をこんな状態にしてしまった、という自責の念であり、自分の「もっと一緒にいたい」という気持ちよりも恋人の健康を優先しています。
うつ病は移りませんが、かかりやすい人はうつ病の人から影響を受けやすいと言われています。
例えば、会社でもネガティブな発言ばかりする人や自己中心的な行動を取る人の近くにいると疲れたり、性格が歪んできたと感じることがあるはずです。
(もし感じないのであれば、うつ病の恋人とかなり相性がよいと思います。)
このメカニズムは下記記事を参考にしてもらうと分かりやすいと思います。
(1年前に書いた記事なので、少し読みづらいかもしれないです。)
どのように対人スキルが悪くなるのかについて書いています:
うつ病になる前はそんなひどい発言や行動をしなかったからこそ「うつ病前の私はこんなこと言わなかった」と後悔し、相手に迷惑をかけて傷つけた自分を強く責めるのです。
ただ自分が後悔している、と気づくのはうつ病が軽くなって周りが見えるようになったとき。
うつ病が重い間は、むしろ開き直っちゃう人もいるかもしれません。
「言動のコントロールが効かないのが辛すぎる。どうせ私は誰にとっても大切な存在ではないから、もう相手が傷つこうと好きなことを言ってやっちゃえ!」と。笑
でもそう思いながらも、心の隅で罪悪感が積もっています。
特に恋人は親しい存在なので、より一層申し訳なく感じやすいです。
恋人が申し訳ないと思っているかもしれない言動:
- 今までは優しかったのに、うつ病になってからひどい言葉を言うようになった
- 怒りや悲しみが収まると、部屋の中で一人うずくまる(静かになる)
- 「ありがとう」や「ごめん」が言えなくなっている
恋人からの言動に対する対策:
- 距離を取る
会う頻度やメッセージの回数を減らしつつ、愛していることも伝わるようにするとグッド。
- 傷ついたことや嫌だったことは素直に伝える
「XXを言われたときにXXな気持ちになった。責めているわけではないけど、悪いと思っているなら謝ってほしい。」
謝らないかもしれませんが、気持ちを伝えることは大切。落ち着いたときに言葉を思い返してくれるかもしれないです。
恋人の申し訳ない気持ちに対する対策は「1.好きな気持ちを表せなくて申し訳ない」の対策を参考にしてください。
しないほうがいいこと:
- 逆上して喧嘩する
- 傷ついた分だけ、傷つく言動を返す
わざと言ったわけではない言葉に対して傷つく言葉や人間性を疑う言葉を言われると「本当の私を分かってくれていないんだ」と関係に溝ができる可能性があります・
(うつ病になってからの私の場合ですが...)
3. 感情が自分でも分からない
喜怒哀楽の感情が出ないのは、感情が麻痺して自分がなにを感じているのか分からないからです。
自分が今どんな気持ちなのかも分からないので、嬉しいや不満といった感情は蓄積(ちくせき)して、3つのことが起こります。
1) 感じていることが言動に出ない
通常よりも感情が麻痺しているため、行動するまでにいたらないことも多いです。
例えば、大好きと言われたときに、
通常 :「大好き」と言われる → 好き!→ ハグする
うつ病:「大好き」と言われる→ 嬉しいかも」
(本当は好き!となっているけど気づいていない)
と、同じだけ嬉しいと感じても、行動が変わるときがあります。
この違いに「1.好きな気持ちを表せなくて申し訳ない」の申し訳なさに繋がることもあります。
2)ストレスになる
本当は好き!となるはずの感情が嬉しい、で止まるとその先の感情は心の中にたまります。
すると色んな感情が蓄積(ちくせき)し、訳もわからずイライラが増えるでしょう。
本人も感情がどれほどたまっているのか気づいていません。
これは「2.自分のせいで不幸になるのが申し訳ない」の申し訳なさに繋がりますね。
3)自分で決断できない
自分で何を感じているのかが分からなくなると、何がしたいのかも分からなくなります。
またストレスが溜まっているせいで思考力も落ち、行動することが怖くなっていきます。
人任せになることが増えたり、話していても考えがまとまらず上の空になることが増えるはずです。
恋人の感情が迷子になっている言動:
- 会話で答えるのに時間がかかる
- なにを感じて考えているのか分かりづらくなった
- 話さなくなった
対策:
- 「今どんな感情を持った?/ 今どんなことを思った?」とふとしたときに聞く
自分の感情を考える時間を作ると、感情の麻痺が取れやすいです。自分でやることもできますが、サポートがあるとなお良しです。
感情が分かるようになると、うつ病も治りやすくなることを説明すると協力してもらいやすいでしょう。
- 時間を与える
会話のスピードが遅くなる、決断に時間がかかるなどの行動を前提に関わる。
しないほうがいいこと:
- 責める/ 急かす(どうしても急かす必要があるなら、言葉を選ぶ)
4. 愛を感じづらくて申し訳ない
感情が麻痺しているので、愛されていることを感じづらいです。
するとお互いの「好き」のバランスが合わなくて相手を信頼しづらくなることがあります。
「行動で示して」と映画やドラマでも言うように、好きなことは言動から伝わりますよね。
しかし、うつ病の人は自分のことが好きだからした言動だと気づきにくいし、分かってもどれだけ好きなのかが伝わりづらいです。
鈍くなるんです。
だから「こんな行動をしているから私のことを大切にしてくれているはず」と分かったときでも「本当に私のことが好きなのかな?」となります。
そんな自分に嫌気がさし、自分を責め始めることも多いです。
対策:
- 変わらず好きなことは伝える
- 疲れたら距離を取る
しないほうがいいこと:
- 相手の愛情を試すようなこと(試しても今は恐らく返ってこない)
5.本当は辛いけど好きだからできる
会いたいし、スキンシップも取りたいし、旅行もしたいと思う裏腹、行動するのが辛いです。
うつ病の人は自分の好きなことであれば動ける人も中にはいます。
なので恋人とのお出かけや行動は基本的に無理をしてでもついていける人が多いです。
私もつきあってから行動範囲が広がり、そこからうつ病が良くなった気もします。
ただうつ病の人は、人と会うときに通常よりもエネルギーを使用して会っています。
なので交際している中でずっと支えるのが辛くなったり、愛情を感じられなくなったら、会いにいったり、どこかに一緒に行ってくれるならそれは「大好き」を意味すると知ってほしいです。
中にはうつ病が重くて寝たきりになる人もいるので、会わない=嫌いというわけでもありません。
ただ会ってくれたなら、大好きと満面の笑顔で言ってくれていると思ってOKだと思います。
大好きに値する言動:
- 会いにきてくれる
- 家事をしてくれる
- 話に共感してくれる(うつ病になると非難しがちになります)
- スキンシップを取る
- 一緒に外出する
6.言葉がこびりつきやすい
うつ病の恋人と話すときは、使う言葉により注意が必要です。
うつ病だと言動を間に受けやすくなり、相手がぽろっといった言葉がずっと頭から離れないことが多いです。
自分ではなんともないと思った言葉が1週間ずっとこびりつき、気がつくと勝手に涙が出てくるなんて人もいるでしょう。
感情はマヒしていますが、心の中ではしっかりと受け止めているため、恋人がなんとなく言った言葉がうつ病に影響する、なんてことはあります。
「敏感になりすぎだよ」とうつ病の人にアドバイスする人もいますが、できないから悩んでいます。
なので少し注意して、言葉を選んであげると吉です。
恋人が傷ついているかもしれない言動:
- 本人ができないこと/できていないことをなんとなく言う
- は?や、え?といった驚きの反応をする
- 心で思っていない言葉(正しくはうつ病の人が相手が心で思っていないだろうと感じた言葉。優しい言葉も含む。)
対策:
- なるべく正直に、けど優しく話す
- 嬉しかったことは正直に伝える
- 根気強く話す
しないほうがいいこと:
- 思ってもないことを言う
- 叫ぶ、暴言を吐く
- 相手のネガティブな点や弱点について話す
- 敏感なことを指摘する
うつ病の人と話すのは細い吊り橋を渡るかのようだと表現されることもあります。
よい言い方をすれば、自分のコミュニケーション力上達のためだと思って取り組んでみるのもよいですね。
支えてくれてありがとう
うつ病の恋人と付き合うのは本当に大変だと思います。自分がどれだけ愛情表現を重ねても、返ってこないこともしばしば。それどころか傷つくような言動を平気で言ってくることもあるかと思います。疲れきってしまって、別れることを選択してもうつ病の人は分かってくれるんじゃないんでしょうか。今は自分を守りながらも、うつ病の恋人を支えてほしいな、と個人的に思います。