うつ病の治りかけが一番危ない!
自殺するタイミングは、実はうつ病が治りかけているときです。エネルギーが蓄えられ、思考力が戻ってきたときにこそ、考えやすくなります。ただし危険はそれだけではありません。
治りかけのときに直面する危険がなんなのか、どうすれば回避できるのかについてうつ病6年歴の私がお答えしたいと思います。
目次:
*この記事は個人談をもとに書いています。専門家ではないので、その点ご了承いただけると幸いです。
*死を含んだ表現があります。苦手な人はスキップしてください。
うつ病の回復期とは
うつ病の回復期は、落ち込みが減り、人と少し会えるようになっている状態です。気持ちや体力が回復し、自分のしたかったことがしやすくなります。
うつ病は休むことが仕事ですが、回復期に入ると「社会復帰」へ向けて少しずつ動き出していくことが可能です。
うつ病の治りかけにはこんな危険がある
ただし一方で、できることが増えたことで、開放的な気分になりやすくなります。それは同時に、自分を危険な状況に置く機会も増えるというわけです。以下では開放的になったことで起きる可能性を話していきます。
自殺したくなる
うつ病が治ってくると、体力も気力も戻ります。ただし蓋をしていた「自分はこの世に必要のない存在だ」といった気持ちも開くのです。
お酒を飲んでいるとき、ふとロープを見たとき、ふと友人と話しているとき。まるで「なにを食べよう」と考えているかのように、ふと「自殺しよう」と思うときがあります。
うつ病が重いときは、そんな気持ちにいたっても体力や気力がないため実行できませんが、回復期にはできてしまいます。
「自殺したい」と思うことは悪いことではありません。自分の感じていた感情が戻ってくるのは健康的ですし、回復時には必ず通ることになる感情です。辛い、苦しい。そういった気持ちはむしろ感じたほうがいいと私は思います。
ただし、この感情がふと爆発したときに、自殺へつながる恐れがあるため、注意が必要です。自分の命を守るために、自分がまだ回復しきれていないこと、まだうつ病であることを認めてください。そして、そのうえでできることがあればやってみることをお勧めします。
できること:
-「死にたい」のではなく、死にたいと思うほど「今は辛い」ことを理解する
-ヨガや運動といったストレス発散になることを始められそうであれば、始める
無理しやすくなる
回復期に入ると、今までできなかったことを取り戻したくなります。我慢できずにすべて始め、無理をし、またうつ病が重くなることがあるのです。
また回復期に入ったあなたを見て、うつ病が治ったのだと思って予定を入れてくる人たちもいるでしょう。治ったわけではないため、うまく「NO」といえず、無理をするパターンもあります。
これも同じように、完治ではないことを頭に入れておきましょう。いつでもまた重くなる可能性はあるため、そのうえでスケジュール調整することをお勧めします。
できること:
-うつ病が重くなり始めたときに、すぐに調整できる予定やイベントだけスケジュールに含める(例:英会話レッスン1回のみ、友人とのご飯を週1、など)
-回復期にいることをまだ周りに伝えない
うつ病の助けをすべて断る
回復すると、カウンセリングや薬の助けが必要なく感じ、止めがちです。やはり「私はもう治ったんだ」と思いたいし、そこにかけていたお金や時間を取り戻したいという気持ちになります。
ただし残念なことにうつ病は高確率で再発する病気です。だから私は再発しそうになったとき、もち応えるためにもカウンセリングや薬は続けることをオススメします。
できること:
-回復期に入ってからカウンセリングや薬は3ヶ月続ける
回復期は、まだうつ病のお腹の部分
「回復期」という言葉だけ聞くと、「あと少しで治りそう」と思いがちですが、実際はうつ病がよくなる、または悪くなる分岐点にいるのです。実際に私は、この分岐点からうまく抜け出せずにうつ病が長期化しています。せっかく友人とご飯を食べられるようになったのに、ふとしたことで急に外へ出られなくなることも多々あります。だからこそ、回復期でもうつ病が重いときと同じだけ慎重になってください!