「この人によくイライラされる」
うつ病になると、イライラしやすくなりますが、自分にだけイライラしてくる人も増えた気がしますか?
私自身うつ病になってから人間関係でトラブルが起きやすくなって、なぜ起きているのかを何度も考えたことがあります。
今回はその結論を記事にしました。うつ病でなくても、私と同じように悩んでいる人のためになればいいなと思っています。
目次:
- 1. お互いの距離が近い、遠い
- 2. 相手の嫌なところをあなたも持っている
- 3. 相手がしてはいけないと学んだことを自分がしている
- 4.あなたの価値観を理解できないから
- そもそもイライラしていない?
- まとめ
!まあまあじっくり読む!
*この記事はうつ病の方をターゲットとしていますが、精神的に悩んでいる方にも効果的です。
*この記事は個人談をもとに書いています。専門家ではないので、その点ご了承いただけると幸いです。
*メンタル心理カウンセラーの方にチェックしていただきました。
1. お互いの距離が近い、遠い
うつ病になってからイライラされることが増えたなら、距離が近すぎるか、遠すぎるか、のどちらかかもしれないです。
過去の記事で、お互いが心地よく感じるコミュニケーションを取ることが、円満な人間関係を築くのに大切だと話しました。
ほどよい距離を取ることもお互いが心地よくなるのに大切な要素です。
オドオドした話し方をしやすい人向けの話し方:
攻撃的な話し方をしやすい人向けの話し方:
例えば、友人がこの財布かわいいでしょ、と言ったとして、かわいくない、というと彼女が傷つくことを分かっているとします。
普段なら言わないでおこう、と気遣いができるのに、うつになると考えることが難しく、つい口を滑らせて「全然かわいくない」と言ってしまったとします。
友人からすれば心を踏み荒らされたような気持ちになるでしょう。
逆に「かわいくない〜」と言える間柄なのに、遠慮して「かわいいね」と言われたら、関係が離れてしまったようで友人は寂しく感じるかもしれないです。
たった数回ならまだしも、何度も起こってしまうと相手もなぜこんな話し方をされるのか分かりません。
分からない、という心はイライラを生み出します。だから距離が遠すぎたり、近すぎたりすると、関係が悪くなりやすいです。
初めまして、だったら?
初めて会う人だったら、昔の自分を知らないから距離が近くても遠くても、イライラされないと思うかもしれません。
しかし問題になるのは、本当に取りたい距離と取っている距離が違う点です。
例えば、必要以上に親しくしたとして、相手は徐々にその温度差に気づきます。仲良くなれたと思ったのに、相手はそうでもなかった、と知るとショックですし、上辺だけのように感じて無意識にイラつくかもしれません。
これは極端な例ですが、初めての人でも近すぎる、遠すぎる距離感はNGなのです。
2. 相手の嫌なところをあなたも持っている
なにもしていないのに、自分にだけイライラをぶつけてくる人はいませんか。それはもしかしたら、心理学でいう「シャドウ」を見ているからかもしれないです。
影(シャドウ)とは、その人の生きてこられなかった側面のことをいいます。
これはユングが提唱した概念で、以下のような種類があるといわれています。・認めたくないけど自分も持っている部分(普段隠している自分の嫌な側面)
・受け入れられない現実や価値観
・自分が持っていないのを分かっていてあこがれている部分(嫉妬に近いようなイメージ)虫が好かない原因の1つは、嫌いな人に自分の影を投影(見出して)してしまっているからです。
あなただけに対してイライラをぶつけるのであれば、あなたの自分と似ている部分を見せつけられているかのように感じて嫌だからかもしれませんね。
また、心理学の用語に投影、というものがあります。自分の認めたくない感情などを相手が感じているように捉えるというものです。
相手はあなたが相手に対してイライラしていると思っているけど、実は自分があなたにイライラしているのかもしれないです。
そしたらどうでしょう。あなたがなにもしていなくても、相手は勝手にあなたにイライラします。
似たところを持っていることはうつ病にどう関係があるの?
うつ病だと人との距離がおかしくなりやすいだけではなく、ケアレスミスや忘れものも増えます。
距離がおかしくなると、相手も土足であなたの心に入りやすい上に、ケアレスミスなどをすればそれを理由にイライラをぶつけやすいです。
また同族嫌悪する方と出会うと、うつ病の方は「自分が悪い」「自分のせいで」と考えてイライラされて当然だ、と被害者側になりやすいです。
同族嫌悪について詳しく書いている記事を見つけたので貼りました。
なぜ同族嫌悪が起こるのかについて書いています:
3. 相手がしてはいけないと学んだことを自分がしている
社会では暗黙のルールがあるのに、それを無視する人にイライラする人多いですよね。
場所が違えば、ルールも違う、あなたがその人と似ていれば似ているほど、なぜあなたはルールに従わなくていいのか、と妬むかもしれません。
反対の立場ですが、私の経験談で私のやること、なすこと全てに細かく言ってくる人がいました。昔の彼女と私が似ているらしく、私に成長してほしいとのことで頼んでもいないのに、いつもしごかれ、イライラされていました。
私自身適当な性格だったのですが、彼女の指導の下多少細かくなったわけです。
すると辞職して、シンガポールの調理学校で調理をしているとき、今までなんとも思わなかった周りの雑さにイライラしました。
自分はしごかれたのに周りはしごかれていないのが気に入らなかったのか、細かくなってしまった自分が嫌なのかは分かりませんが、
やってはいけない、と細かく言われたことを気にしない人たちを見て、なぜこんな思いをしなければいけないんだ、感じたイライラを皆にぶつけていたのだと思います。
自分のときは許されなかったことが、あなたのときは許されるので不公平だと感じて、相手はイライラしているのかもしれませんね。
4.あなたの価値観を理解できないから
「分からないとイライラする」というのと一緒です。
心の広い人や様々な価値観を持っている人は自分と違った視点を持っている人を尊敬します。
しかし、そんな人たちでも「これは絶対こうだ」と信じていることがあるでしょう。
もしお客さんのことを考えているならこうする。
野菜を調理するならこうする。
更に分かりやすく説明すると、お客様思考と売り上げ志向の人が一緒に働いていたとします。
お客様志向の人は、お客さんが喜ぶのがなにより嬉しいです。お金はビジネスを維持するのに大事ですが、満足度を優先しています。
売り上げ志向の人は、売り上げが一番です。お客さんの満足度は売り上げを上げるのに大事ですが、金額を優先しています。
そんな2人が一緒にイベントを企画すれば、きっと素敵なものが出来上がります。
しかし、もしお互いのことを理解できなかったら...。
例えば、商品の値段を下げたときに、上昇思考の人からしたら充分安くてもお客様志向の人からしたらまだまだ高いかもしれないです。
上昇志向の人は、おそらくこの商品にかかっている値段、税金、サービス料などを回収するのにギリギリの値段を出しているかもしれません。
けど売り上げ志向の人は、他のお店ではどれぐらいの値段で出しているか把握していて、お客さんが喜ぶギリギリの値段を提案しているのかもしれません。
お互い思っていることを話せばいいですが、毎度すり合わせるのも時間がかかります。
人によっては自分の意見を否定されたような気持ちになるでしょう。それによってお互い理解できないことでイライラしやすくなるのです。
特にうつの方は「自分は間違っているから、正しくなければ」という気持ちが強くなり、否定されたときに必要以上に拒絶してしまうことがあります。
その結果、通常よりもお互いイライラするような場面になりやすいです。
そもそもイライラしていない?
以上相手がイライラしている理由を4点伝えましたが、そもそも本当に相手はイライラしているのでしょうか。
うつ病のときは相手をイライラさせていると思いやすくなります。
だからうつになってからイライラされやすくなった、と感じるなら恐らくうつによるもので、誰も悪くありません。
もし「自分がイライラされている、と考えているかも?」と思ったら、下の記事を読んでみてください。
最初の記事は、本当に仕事で迷惑をかけているのか、ということについて書いています。2つ目の記事では仮説を立てることで相手がイライラしていない、と考えられるようになる方法を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
仕事で迷惑をかけている、と思ったらこちらを読んでみてください:
他の可能性も考えることで、気持ちを楽にする方法です:
まとめ
以上イライラされやすい理由を4つ挙げました。私の経験をもとにして書いていますが、実際に私がうつ病になってから分析して感じたことです。人間関係でうまくいくためにも、相手がなぜイライラしているのかを知り、自分の心を守ってくださいね。