うつ病の人を病院に連れていく方法|私にできることはなんだろう
今回はうつ病の方が周りにいる人向けの記事です。
愛する人や家族がうつ病かもしれない、病院に連れていって確かめてみたいという人は多いでしょう。
もし連れて行きたいなら、相手と同じ目線で物事を見ることが大事です。
ただうつ病である私としては、すぐ病院に連れていくことをお勧めしません。
目次:
*この記事は個人談をもとに書いています。専門家ではないので、その点ご了承いただけると幸いです。
うつ病の人の症状
どのうつ病の人にも共通するのは無気力であることだと思います。
とはいえ躁うつ病で一時的にハイになっている人や、一時的に良くなって元通りになる人もいるので、うつ病なのかどうかという判断が難しいです。
ただ、「前と少し変わったような気がする」ということがあればうつ病である可能性は高いと思います。
<うつ病かもしれない症状>
- よくやっていたことをやらなくなった
- 美味しそうにご飯を食べなくなった
- 笑顔がなくなった
- ネガティブな発言ばかりをするようになった
- 人と会わなくなった
詳しい症状に関しては、下の記事で書いているのでぜひ読んでみてください。
初期症状について書いています:
自分のうつ病がどれぐらい重いのかが分かる指標を作りました:
うつ病の人を病院に連れていく前に
誰から見ても精神的な病気にかかっていると分かる場合は、この段落をスキップしてもらって構いません。
ただもし、それほど症状が顕著でない場合には考えてほしいことがあります。
先ほど言ったように「相手と同じ目線で物事を見る」ことが大事です。
もし誰かが今の自分を精神科に連れていくとしたら、何をまずしてほしいでしょうか。
私だったら、まずはうつ病と決めつけずに、自分の体を労って(いたわって)内科に連れて行って欲しいと思います。
うつ病の人には、自分がうつ病だという自覚はおそらくありません。
そんな中、病院につれて行かれると、「私が精神的におかしいと思ったから病院に連れてきたの?」とショックを受けるかもしれないです。
正常だと思っているのに、病院に行って、正常ではないと判断されたら精神的な薬を飲まなくては行けない。
そんな恐怖も抱えることになります。
また、うつ病は薬でなくても運動をしたり、日光浴をしたりすると改善する部分もあります。
運動をするとうつ病が良くなるという話をしています:
太陽を浴びるとうつ病が良くなる話をしています:
「最近、ちょっと塞(ふさ)ぎ込んでいる?」
「気分転換にビーチに行こうよ!ピクニックしようよ!」
こんな感じで誘えば、症状が治らなかったときに「ねえ、少し思ったんだけど...うつ病だったりしないかな」と言いやすいんではないでしょうか。
病院に行って薬をもらうことも大切ですが、その前にできることがないかを考えてみて欲しいです。
うつ病の人を病院に連れていく方法
では連れていくときにしてほしいことを書きます。
1. 嘘はつかない
うつ病の人にとって、人との繋がりはとても大切です。
私は人と出かける頻度が減ってから、一気に症状が重くなりました。
人との繋がりを感じなくなる症状について書いています:
ただそれでも良くなってきているのは、どれだけ傷つけても支えてくれた友人や家族がいたからです。
それだけ信頼できるかどうかというのは大切です。
嘘をついて病院に連れて行けたとしても、うつ病の治りが遅くなるかもしれません。
なので、うつ病の方には本音をいつも優しく伝えてほしいと思います。
2. うつ病の症状を自覚させる
うつ病の人は自分がうつ病だという自覚がなく、症状を指摘されただけでは「そんなの誰にでもあるでしょう」となるでしょう。
効果的な方法は、誰かと症状を比べることだと思います。
うつ病かもしれない人とそうでない人を比べ、「だから君はうつ病な気がする」と言われると納得しやすいです。
ただいきなり比べられると、「私にはこんなダメな症状があるから、うつ病だと思われるんだ」とうつが悪化するかもしれません。
なので、うつ病を疑っている人がなにかを相談したときに伝えるのが一番いいですね。
「最近〇〇がうまくいかない」と話してきたら、優しくそのお話を聞いてください。
口は挟まず、同調します。
ひと段落終えたら、
「そういえば今話していた〇〇ってところを聞いて思ったけど、うつ病の症状みたいじゃない?私はそんな風になったことない/感じたことないよ」
と自分と比べて不思議に思った、という言い方をすると気づいてくれるかもしれません。
本当に不思議に思った点を、ポンッという感じで伝えてみてください。
一つだと弱いので、「あのときのコレとかアレとか」と優しく話して、ずっと心配だったことなどを伝えると良いです!
誘導するのではなく、会話をしながらうまく伝えるのがポイントです。
そして「うまくいかないのはうつ病だからかもしれない。」とまとめると、うつ病の方は納得がいきます。
3. 精神科医に行くことを促す
相手がうつ病だと納得したら、そのまま放っておきましょう。
なぜかというと、「じゃあ精神科医に行こう」と言われると、違和感があるからです。
「私を精神科医に連れて行きたいから、こんなこと言ったの?」という気持ちが先に来て、精神科医を頑なに拒否するかもしれません。
数日後に「そういえばうつ病かもって言ったけど、あの後何かした?」と聞いてみてください。
そのときに「ついでにチェックだけしに精神科医に行ってみたらどうかな。本当にうつ病かどうかって分からないし」と伝えると行きやすいと思います。
自分が相手だったら、ただチェックをしに行くだけだと考えれば楽になりますし、行ってうつ病ではない、と診断されれば不安がなくなりますよね。
後は一緒についてきてくれると嬉しいです。誰でも初めては心細いですし、それだけ気にかけてくれているということが伝わりますから。
4. 専門家にアドバイスを求める
もし相手が自分はうつ病ではないという決断に至った場合、またはうつ病を疑っているけど行きたくない場合、専門家にアドバイスを求めてください。
精神科医、カウンセラーにうつ病だと疑っている方の症状や状態を伝えて、何をどうすれば良いのか相談をすると良いです。
無理矢理連れてきてでも薬を飲ませた方がいいのか、それともカウンセリングのみで相手を救える状態なのか、色々な情報をもらって判断するのが賢明かと思います。
うつ病の人を病院に連れていくのはものすごく大変
うつ病の人は自分に自覚がないからこそ、大切に思っている人から告白されてショックを受ける人もいます。それが愛ゆえにいう言葉だと分かればいいですが、そうでない場合は悪化するかもしれません(うつ病だと、通常なら分かる言葉も攻撃されていると感じることがあります)。うつ病の人の目線になって、どう言えば自分の思っていることが伝わるのかな、と考えながら病院に連れて行って欲しいと思います!